【炎樹×明里】(下ネタご注意)
私ね…本当はあの二人が結婚するって言ったときに思ってたのよ。
炎樹はいいだろうけど、明里さんは本当にこれでよかったのかってね。
え?何でかって?
そりゃあれよ。明里さんて炎樹以外にはほとんど男性との交際歴ってないじゃない?
だから他の恋愛っていうのを体験してないわけよね。
それなのに始めて付き合ってそのまま結婚するのがあの変態だなんて…!
あの清楚で可憐ないい子が、まともな恋愛を知らないままでいいのかって。
でもあんまり幸せそうに笑うから、止められなかったのよね…。
…けどこの前明里さんと話して、あの時止めておくべきだったって思ったわ、心から。
・・・・・・・・・・・
「あら?明里さんまた少し痩せたんじゃない?」
「え?分かりますか?実は結婚してからもう4kgも落ちて…。普通結婚後って幸せ太りとかしますよね?
…痩せたのは嬉しいんですけど、ちょっと体力的にきつくて…」
「明里さん、何かダイエットのための運動でもしてるの?ご飯は普通に食べてる?」
「ええ、そりゃあもう毎日しっかり食べてるんですけど、あの…実は夜がきついんです」
「夜?」
「他のご夫婦って凄いと思います、ほんとに。私なんて3回目くらいからもうへとへとで…」
「…3回目?」
「あの、平均で5回くらい…って聞きました。
昨日も要さんにまだ満足してないんだけど、とか言われちゃったんですけど…恥ずかしながら途中で意識飛ばしちゃって…。
毎晩毎晩うなぎとか食べさせられてるんですけど…私ったらだめな妻ですよね……」
・・・・・・・・・・・
赤くなりながらそう言って俯く明里さんは女の私でもキュンとくるくらいとても愛らしかったわ…。
炎樹がそういう気分になるのも分からないでもない。
でもだからこそこんな可愛い子を、って思ったら余計に叫ばずにはいられなかったわ。
「…あンの色情魔がーーーーーーーーー!!!」
・・・・・・ってね。
(07.07.23)
第三者視点、鈴原さんから。
明里ちゃんがウブなのをいいことに自分好みに教育している炎樹。
炎樹ならこれくらいやりそうだ!とか思っているくらい、私の脳内では炎樹は変態なのね。
どんどんゲームのかっこいい彼から離れていくうちのサイト。
久々にゲームやるとギャップにびびります(笑)
【炎樹×明里&】
「お父さん、顔が良くてよかったよね」
「だよな」
「ついでに有名な俳優でよかったよね」
「ああ」
「デブでキモいおっさんだったりしたら、間違いなくただのストーカーになって、今頃逮捕されてたと思うよ」
「うん、俺もそう思う」
今日も家の中で繰り広げられる父と母の攻防戦(父が襲い掛かり母が抵抗する)を眺めながら、お兄ちゃんと私はすっかりぬるくなったお茶をすすった。
「あ、茶柱」
(07.05.05)
イケメンのみに許されていることってたくさんあると思うんだ(ニコニコ)!
こんな、綾織家の日常。
【炎樹×明里&】
ほら、これ見てくれよ。すっっっげー可愛いと思わねえ?
そういって見せられたのは、優しく微笑む女性と愛らしい赤ちゃん。
幸せだと一目見れば分かるその笑顔溢れる写真からは、優しい空気が伝わってくる。
「はいっ、すっごい可愛いですね!この赤ちゃん!!流石は炎樹さんの…」
「ちっがーう!もちろんこいつも可愛いけど、赤ちゃんランキングだったら世界一だけど、俺が言ってるのは俺の嫁の話!
あああ、なんで明里はこんなに可愛いんだろうなあー。ああ、可愛い可愛い…」
分厚いアルバムを握り締め、うっとりとした表情で呟く憧れの俳優。
「え…あ、は、はい。そうですよね!あはは…!」
…俺には同意する以外道は残されていなかった。
(07.05.02)
毎日アルバム持ち歩いてます。
【炎樹×明里&】
「”大人気歌手浮気で破局!”…本当にこの人はスキャンダルが多いですよね。」
「この女優さんとの噂もつい1ヶ月前に出てきたばかりでしたよね…。」
「華やかな世界である芸能界では、やはり誘惑も多いのでしょうかね。
しかし!次のニュースはそんな気分も吹き飛ぶ、驚きの嬉しいニュースですよ。
ハリウッド俳優である九神炎樹さんのところに、またお子さんができたそうです!」
「またですか!これで何人目のお子さんでしたっけ。」
「これが双子だそうですよ!というわけでこの子達が生まれたらなんと10人!!」
「うわー、嬉しいニュースですが奥さんほんと大変でしょうね。」
「そうですよね。しかしこの方の愛妻家っぷりはホントに有名ですよねー。」
「ええ。奥さんとの関係が明るみに出て以来、一度も浮気などのニュースを聞いたことがありませんね。」
「いやー、ここまできたら頑張ってサッカーチーム編成してもらいたいものです!」
(……もうここまできたら、それもいいかもしれない…)
二人分。いつもよりも大きくなり始めたお腹を抱え、テレビを見つつ末っ子に乳をやりながら明里は諦めの溜息をついた。
…なんだかんだ言っても結局、自分も嬉しいのだ。
毎日家事と育児でてんてこ舞いだが、すくすくと大きくなる愛しい人との子どもたち。
末の女の子二人が嬉しそうに膨らんだ腹を撫でて「はやくでてきてね」なんて笑うのを、穏やかな気持ちで見守る。
(愛する人と、大切な子どもたちと。毎日こうして暮らせるなんて、私は本当に幸せだわ…。)
もうすぐ、学校に行っている上の子たちが帰って来る。
おやつを作らなくちゃ、と立ち上がると「おかあさん、ぼくもてつだう!」とついてきてくれる。
(…大変だけど、やっぱり幸せだわ)
子どもたちの頭をそっと撫でて、明里はキッチンへと向かった。
(07.05.02)
「ただいまー!おーい明里!今度また”幸せ大家族〜日本の少子化を止めた!九神家Part3〜”やるってよ!」
………やっぱり、そろそろ打ち止めにして欲しいとちょっと思った。
………ギャグですよ?
明里ちゃんはもう、子育てのプロだと思います。
投票100記念(ありがとうございます!)、子どもネタでした。
【炎樹×明里】
いつか日常になってしまうかもしれないと、思わなかったわけじゃない。
最初はワクワクするほど新しいのに、
いつか電池が切れる目覚まし時計のように
いつかボサボサになる歯ブラシのように
いつか黒く汚れていくカーテンのように
こうしてドキドキする気持ちがいつか無くなってしまうんじゃないかと、思わなかったわけじゃなかった。
「おはよう、要さん」
でも、いつだってドキドキしている。
毎日規則正しく鳴り響く目覚ましの音で目覚めるたびに
交換されたブルーとピンクの歯ブラシを見るたびに
洗い立てのカーテンを揺らして入ってくる風を感じるたびに
いつだって好きだと思う。明里と過ごす日常ほど、愛しいものは無いと思う。
「おはよう、明里」
きっと死ぬまで、その優しい笑顔が大好きなんだろう。
きっとずっと、お前のこと愛してるんだろう。
そう感じることが、俺の日常なんだ。
(07.03.27)
【炎樹×明里】
「え?俺知らねーけど」
「な!何言ってるんですか九神さん!俺ちゃんとメール連絡しましたよ!?履歴見てみてくださいよ!!」
「えー?……(カチカチカチ)。
…ほら、ねえけど?」
自信満々に差し出された携帯電話。
そのメールボックスは、彼のお嫁さんからの保存メールで埋め尽くされていた。
「お嫁さん用は別に携帯買ってくださいよーーーーーー!!」
(07.03.27)
明里以外からのメールは1日以内に消えていきます。
【炎樹→←明里】(BAD後)
「ねえ、要さん。大好きよ」
白い頬を紅色に染めて、大きな瞳は優しく細められて。
彼女が俺に笑いかける。
滅多に言ってくれないその言葉を聞くときは、心臓が壊れてしまったのではないかと思うほど、鼓動が早くなる。
何度言っても、数え切れないほどキスしても足りない、好きという気持ちが溢れ出る。
そっと、ゆっくりと伸ばされる手。
俺はいつもその柔らかい手が俺の手にたどり着くのを待ちきれなかった。
「明里、俺も 」
…今日も、その先を言うことは出来なかった。
………頬が、冷たい。
少し、頭痛もする。
たどっていくと、枕までじっとりと濡れていた。
あの日から、繰り返し、繰り返し見る夢。
もう俺はあの手を掴むことは出来ない。
ただの一度も、あの白くて、柔らかくて、切なくなる明里の手を、握ることは出来ない。
「……っ、く………、んでだよっ…」
一瞬だけ触れた指先の温もりが、忘れられない。
演技以外で流す唯一の涙が、俺の指先を濡らした。
(07.03.14)
ホワイトデーにこんなBAD後の痛いネタを書くのは私くらいなもんですよね。
投票「BAD後」「炎→明の切ないの」を意識した…はずなんですが、あれ?
やっぱり投票のとは違う方向に行ってしまった気がする…。
【炎樹×明里】リクエスト企画作品
気がつくと目で追っている。
笑ったときにのぞく綺麗に並んだ歯だとか、珊瑚色の爪とか、つるりとした膝小僧だとか。
なんでだ。
俺は歯磨き粉のCMだってやったし、凄腕のネイルアーティストだって知り合いだし、保険をかけてる足の持ち主とだって共演したのに。
あっこら、手を握るんじゃねえよ。ヘルプの分際で。
顔近いっつの。俺の永久指名客にくっつくんじゃねえ。
明里も明里だ。そんなに接近を許すなよ。お前は俺の客だろ?他のやつとなんて楽しそうにするなよ。
と、そこまで考えて気がついた。
永久指名をしてたって、俺はずっと相手をしてやれるわけじゃない。
そんなときはヘルプが入るのが当たり前だし、ヘルプは指名ホストが来るまで客を楽しませるのが役割だ。
今のあの光景は当然のことで、俺がどうこう言うことじゃない。
恋人業だって…この前露見して廃業したじゃねえか。
つまり俺は彼女にとってただの指名ホスト…ってことだよな。
イラッ。
あ、なんかイライラする。なんだこれ。
「…じゅ、えんじゅ。ちょっと炎樹聞いてるの!?」
「あ、わりぃ、聞いてなかった。」
はあ、とあからさまにため息をついて鈴原は俺を見た。
なんかそういうとこが嫌味なんだよな。だから嫁の貰い手がねえんだ。
…後が怖いから言わねぇけど。
「最近あなたちょっとおかしいわよ。もっと自覚してもらわないと困るわ。」
自覚…。
「この業界で続けていこうと思ったら自分から熱意を持ってやらなきゃだめなのよ。チャンスはそう何回も巡ってこないんだから。」
自分から、熱意を持って。チャンスは逃すな…、か。
分かってる。分かってるんだよ。あいつのことを言ってるんじゃないってことくらい。
でも今の俺は何を聞いても思考が明里のことに繋がってしまうらしい。
「…そうだよな!チャンスは逃すな。でも逃しちまったら自分で作ればいいんじゃねえか!」
「な!ちょっと炎樹今の話聞いてたの?この業界はそんなに甘くは、ってちょっと炎樹!話は終わってないのよ!?」
「わりぃ!後でいくらでも聞くからさ!今はチャンスを掴むほうが大事ってな!」
答えは簡単じゃねえか。
可愛い、どきどき、イライラ。
そんな気持ちを感じるのは、あいつのことが好きだからだ。
どうしようもなく好きになってるからだ。
もう一度俺にチャンスをくれよ。もうお前をけして悲しませたりしないから。
お前が欲しくて欲しくて仕方ないんだ。
気づいてしまったら止められない。
加速度的に深まる気持ちを感じながら、要は彼女の隣へと急いだ。
(06.10.31)
kokinaさんリクエスト
2人がちゃんと付き合う前位でやきもち炎樹