謎のイケメン観察日記。5ページ目
【5月下旬某日】
今日はとんでもないヘマをしてしまった!
誰もいないことを確認してロッカーに写真をはさんでおこうとしたところをこともあろうに本人に見つかった!
その時の俺は顔面蒼白になっていたに違いない。
ま、まあもちろん俺の天才的頭脳をフル回転させて乗り切ったけどな!
フハ、フハハハハハハ!!
落ちていたから届けてあげようと思ってね!といった俺の言葉をやつは信じたようだ。
全く俺は演技力もすごいんだからなあ。やっぱ天性の才能だね!
「あれ、その写真は…ありがとう。どこに行ったかと思ってたんだよね。
こんなこともあろうかとその写真も入れといてよかったよ。」
…………ん?どういう意味だ?
何かよく分からんが、とりあえず抜き取ったことはばれていないようだ。
そうだ!この機会に彼女のことを聞いてしまえばいいのでは!!
さすが天才!俺は持ち歩いてるくらいだから彼女が写ってるのかと尋ねた。
するとあの極上(と女の子達が騒いでいる。そんな騒ぐほどじゃないって!スマイル特訓してる俺のほうが!絶対…!絶対…。)の笑顔でさらっと
「ああ、うん。写ってるよ。すごくかわいいから、他のやつに見せたくないんだ。だから黙っててもらえると嬉しいんだけど。」
とか言ってきた。ど、どの子だ!?
思わず聞いたけど、すっごくかわいい子っていったら一人しかいなかったでしょ?とか言って去って行ってしまった…。
結局あの中にいるということしか分からなかった…。
すっごくかわいい子…。はっ!あのお嬢様みたいな長髪黒髪の子か!?
ぐぬううう。確かにかわいかった…!
しかーーーし!この目で見るまでは調査を続けるぞ!あの男が彼女といる時メロメロだったら、女の子達の心は俺のもんだからな!あーっはっはっは!!
もしくは、その彼女を俺がいただいてしまうってどうだ!?
そうだよ、そうすればあいつよりも俺のほうが魅力的だってことじゃないか!!
俺ってやっぱ天才!!
というわけで、とりあえずの目標はやつの彼女を探し出し、俺の魅力でメロメロにすることであーーーーる!
さて、それにはスマイル特訓を1時間から2時間に増やさないとな!最初の印象が肝心だ!
あとハンカチティッシュは常備で!準備のいい男が好かれるというのは調査済みだからな!
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