Mermaid Prism      Crimson Prince


Back

 

 

【紅蓮(→瞳)】(ゲーム前)

 

「ねーねー、紅蓮ここ教えてよ。」

そう言って腕に絡み付いてくるのはクラスメートの女。

おい、あんま馴れ馴れしくすんなよな。

そう思って引き剥がそうとした時、空気が動いて女のきつい香水が鼻をついた。

「(くせえ)」

一瞬眉をしかめて思う。

なぜこんな匂いをつけたがるのか。

付き合うなら、いい匂いのやつがいい。

そう思った俺の頭に浮かんできたのは、風呂上りのあいつの匂いだった。

 

それはまだ、想いに気づいていなかった頃。

 

(07.02.01)

 


↑上へ

 

【グリーエン×ルイ】ちょっと下ネタ

 

「……ぐぇっ。」

朝のこの時間が日常生活の中で一番つらい。

 

「うぅ。くるしい…。」

「なんだよ、じゃあ緩めに着たらいいじゃねーか。」

「だって、緩めにって言っても侍女さんがいっつもぎゅうぎゅうにするんだもん。

あの締められてるときは地獄だよ…。」

「ふーん、こっちの女って大変だよな。」

「こんなドレス着るお姫様だけだけどね。ああ〜、町娘スタイルでうろうろできたころが懐かしいよう。

うっぷ…、内臓出ちゃいそう。」

「でも痩せるんじゃね?」

「そうかもしれないけど……おっぱいも縮んじゃうかも…。」

「もともとたいしたことねーんだか…ってぅわ!悪かった悪かった!!」

「ぐっちゃんのバカー!」

「はいはい、悪うございました。……んー、じゃあ解決策教えてやろーか。」

「えっなになに!?」

 

「俺が揉んででっかくしてやるよ。」

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・。」

「どアホーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

(06.11.15)

 

コルセットでぎゅうっぎゅうに締め付けるタイプのドレスをルイが着ていたかどうかは分かりませんが、

(しかも着たことなんて当然ないのでこんなに苦しいのかは分かりませんが)

ゲーム中ドレスが苦しいから海に戻りたいみたいなことを言ってたので。

それだけなのにすぐ下ネタになってしまう私の頭。

やっぱおっぱい星人です。(私が)

 


↑上へ

 

【紅蓮×瞳&】(現代ED後)

 

「わー、ぐっちゃん待って待って!…よし!」

「お前な…よしじゃねーよ。せっかく作った弁当忘れてないか?」

「ああっ。よくわかったね!ありがと。」

「ったく……。小学生の時から行動パターン変わってねーな。

いっつも運動会のたびに俺がお前の分の弁当も持って行かされてたよな。

高校の時は反対方向なのに俺が届けさせられるし。」

「うう…。」

「…まあ、俺がフォローできるとことにいてくれるならいいよ。

んじゃ、行くか!」

「うん!」

 

二人手を取って歩き出す。

 

「…お前自分の担当した弁当ちゃんと食えよ?」

「し、失礼だなあもう!卵焼きはちゃんとできるようになりました!」

「お、言うじゃねーか。楽しみにしとくぜ?」

「望むところよ!」

 

もう今は姉弟じゃない。

 

「ぐっちゃんこそ、ビデオちゃんと持ってきた?」

「あったりまえだろ?瞳みたいに忘れたりしねーよ。」

「むっ。…でもさすがぐっちゃん!」

 

関係は緩やかに変化して。

 

「お前、ちゃんと気をつけて歩けよ?

転んだりするんじゃねーぞ。」

「もー、ぐっちゃんてば心配性なんだから。昔から思ってたけど、過保護すぎない?」

「バーカ。お前だけの体じゃねーだろが。」

 

違う形の、繋がりで。

 

「父兄参加の競技は俺が出るから。おとなしく見とけ。」

「はーい。ふふ。」

「…何だよ?」

「ううん、幸せだなあと思って。」

「……バーカ。」

 

握る手に力を込めた。

私たちは繋がっていくんだ。ずっとずうっと。

 

(06.11.12)

 

ぐっちゃん幸せ計画発動中。幸せにできてます?

不幸キャラの宿命か、一方通行のお話が多いですよね。

 


↑上へ

 

【紅蓮×瞳?】(現代ED後)

 

「瞳。俺はもう弟じゃないんだぜ…?」

「え…?」

 

不意打ちのキスは思ったよりも優しくて

…もう子どもの頃みたいなイチゴキャンディの味じゃなかった。

 

(06.11.12)

 

瞳とぐっちゃんのファーストキスはきっとお互いだ。

 


↑上へ

 

【紅蓮→瞳】

 

たとえ俺が弟じゃなくなっても

もしかしたら、一生かなわないかもしれない。

もしかしたら、彼女は俺をおいて誰かのものになってしまうかもしれない。

けれど

もしかしたら、かなうかもしれない。

もしかしたら、この腕に抱けるかもしれない。

 

1000回だめでも、1001回目には振り向いてくれるかも知れない。

 

だから俺は今日もお前に、好きを伝えにいくよ。

 

(06.11.8)

 


↑上へ

 

【グリーエン×ルイ】(異世界ED後)

 

ロッド公国王子と妃の間に子ができた。

結婚して3年。

なかなか子ができないと心配されていた二人に子ができたことで、国中の民がこれを喜んだ。

「おめでとうございます!王子と姫様!」

「おめでとうございますー!」

 

たくさんの人が祝う大通り。

皆に向かって城から手を振る姫が、

「……とうとうやっちゃった…。」

と少し青い顔で呟いたのは王子と姫しか知らない。

 

(06.11.1)

 

最初のカップリング創作がこんなんですみません。

もちろんちゃんと二人は愛し合ってますよ?

 


↑上へ

 

【紅蓮→瞳】(現代ED後)

 

「はあー。」

疲れた体をベッドに投げ出す。

自分が体験したという実感はないが、この体の記憶は確かにある。

だからはっきりとした記憶がなくとも、この生活自体は体に染み付いたものなのだ。

疲れは肉体的なものではない。精神的なものだ。

 

「あー、今何してっかなあ…。」

小さな頃から一番近くで見て、一番近くで育ってきた。

けれど、家に帰ればいつでも会えたあの環境はもう自分にはない。

雷は嫌いだし、料理は壊滅的だし、自分に自信もない。

ずっと守ってやりたいと思っていた姉は、以前より少し遠くなってしまった。

「俺がいなくてあいつ大丈夫なんかな…。」

そばにいないというそれだけで、心配になる。

…けれど本当は分かっているのだ。

瞳は自分がそばにいなくてもしっかりやれていたこと。

本当は、自分が離れていたくないだけなんだということ。

「はあ。…会いてぇな。」

今はもう姉弟という戒めはない。

自分が瞳を愛していても誰にも咎められない。

欲しくて欲しくてたまらなかったものを手に入れられる。

けれど、敵は多かった。

都合のよい転生で同じクラスになったとはいえ、前より一緒にいられる時間は少なくなってしまった。

一刻も早く会いたい。

だから今日はさっさと寝て、明日迎えに行ってやろう。

きっと彼女はまた起きられないでいるだろうから。

 

そうして彼女の愛を夢見ながら、やさしい眠りに身を任せた。

 

(06.11.1)

 


↑上へ