Mermaid Prism      White Prince


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【純×瞳】(現代ED後)

 

最近、瞳はなかなか水から上がってこなくなった。

居残りの練習では、泳ぐというよりも潜っていることが多くなった。

 

「・・・・・・瞳?」

今日も二人、夕暮れのプールに残っていた。

潜ってばかりの瞳に泳ぐ練習しろよと声をかけ、自分は選手練習で疲れていたので先に着替えを済ませて。

更衣を終えて戻ってみると。

プールの中央、他よりも深くなったそこで仰向けに沈んだまま、上がってこない。

もう、どれくらいたっているのか。

「瞳!?くそっ」

もう水着ではなかったが、そんなことを気にしている場合じゃなかった。

水を含んで重くなって、手足に絡みつく制服に苛立ちながら近づくと、

瞳はぼんやりと上を見ていた視線をこちらに向けて、ごぼりと息を吐き出した。

 

 

「・・・・はっ。」

俺ならば十分足がつく深さ。瞳だって溺れるようなとこじゃない。

抱えて頭を水面に出させると、瞳ははあはあと荒い息を繰り返す。

プールの深さには少し足りない瞳の背をぐっと支えて、腕を首に回させた。

 

「・・・・・・行くな。行くなよ。」

ひっ、としゃくりあげる声がした。

「もう、ここからじゃ行けないんだよ。」

肩を小さく震わせながら、でも、でもと幼子のように繰り返す。

「・・・お前の居場所は俺の傍だろう?」

自分で思っていたより、ずっと掠れた小さな声だった。

これじゃあまるで俺がわがまま言ってるみたいじゃないか。

・・・海の、あの青い世界の優しい人たちが懐かしいの。いとしいの。

 

 

海を恋しいと泣く人魚姫とのひそやかなキスは、罪の味がした。

 

(06.11.15)

 


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【ジュン+ルイ】

 

「がぼっ、がぼがぼがぼっ!」

「きゃああ!雪草くん!」

「がぼぼぼぼ」

「だからここでソーマ使っちゃダメって言ったのに!」

「がぼがばばばば」

「でもちゃんと服着ててよかった。」

「がぶがはっ」

「ソーマってホントに不思議だよね。全裸にならないんだもん。」

「がっぶがばはあ」(はよ助けんかい!!)上を指差す

「ああっ、雪草くんしっかりしてえ!」

 

 

「っはあ!死ぬかと思ったわーーーー!!」

 

(06.11.12)

 

深海からよく陸まで持ちましたよね。

ルイが口移しで呼吸させたのかなとも思いましたが、全然ラブじゃない頃だしなー。

 


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【純×瞳】(現代ED後)

 

「お、おまっ、なんつー格好だそれ!」

「え?」

「え?じゃないって!ちょ、それは露出しすぎだろ!?」

「だって…。」

「ほら、これ羽織っとけよ!」

「……だって純くん何もしてくれないから…。

もしかしたら人魚の格好に慣れて、普通の格好じゃ何もする気にならないのかと思って…。」

「なっ…!?そんなわけないだろ?

それは…単にきっかけがつかめなかっただけで…。」

「そうなの?なんだあ〜。よかった!」

「わ!バカ!その格好で抱きつくなって!」

 

(06.11.11)

 

どんな格好だったかはご想像にお任せします。

 


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【純×瞳】(現代ED後)

 

六月の晴れた日、花びらが降り注ぐ。

鐘が鳴り響き、白いベールが風を含んで舞った。

 

「おめでとう!」

「瞳、純くんおめでとう!」

「お幸せにねー!」

 

「ねえ純くん。」

「ん?」

光と花びらと歓声に包まれながら微笑む。

その笑顔はキラキラと輝いて、俺の心を締め付けた。

「私、幸せだよ。・・・2回も結婚式挙げられるなんて思ってなかったし。」

「俺もだよ。・・・せっかくだから前できなかったことしておくか。」

「前できなかったこと?ってきゃあっ」

白いドレスをまとい首をかしげる瞳をひょいと抱き上げる。

その瞬間、いっそう大きな歓声が上がり、いきなりで驚いた瞳は俺の首に腕を回ししがみついた。

けれどすぐにもっときらめく笑顔を浮かべ、ブーケを空高く放り投げた。

放物線を描いたブーケは、綺麗に着飾った少女の手に落ち、その少女を笑顔にした。

「あの子が次の花嫁さんかな。」

首に回した腕に力を入れて、寄り添う。

「…きっと、素敵な人と出会えるわ。

私が、純くんと出会ったみたいに。」

 

今は遠い、海の底。

あの人たちも、俺たちの幸せを祝ってくれるだろうか。

あの海のように青く輝く空を見上げて、瞳を抱き締めた。

 

(06.11.8)

 


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【純×瞳】(現代ED後)下ネタ注意反転よろしく

 

「あ、ぅっ、いたい・・・」

おおきく息を継ぐ。

吸って吐いて、何とか力を抜こうとするがうまくいかない。

ぎりぎりと入ってくる熱に幸せに胸がいっぱいになりながらも、痛みに涙が零れ落ちた。

 

ぐったりとした瞳が枕に顔をうずめている。

「瞳、体大丈夫か?」

純の問いに瞳は小さく首を振った。

栗色の長い髪の毛が汗で背中に張り付いている。

その隙間からはところどころ赤い鬱血の痕。

愛おしいと思いながらもぐったりとした様子が痛々しい。

・・・やりすぎた。

純はそんな瞳を見て、自分の理性のなさに呆れた。

 

 

「……まさか…まさかこの痛みを二度体験するなんて…。」

 

二つの世界、二つの体。

心は同じでも別の体。

初体験を2度体験することになった瞳は、小さくそう呟いた。

 

(06.11.8)

 

またもや下品なネタですみません…。

実はこれもプレイ中から気になってました(脳味噌腐ってる)。

結婚式も2度ならこれもきっと2回…。

 


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【ジュン×ルイ】下ネタ注意

 

「実は最近ものすごく疑問なことがあるのですが…。」

「何ですか?」

メグルの空いた杯に酒を注いでやりながら、ハルカは返事をした。

「ルイちゃんのことなんですがね。彼女とクラスメートの彼、結婚したでしょう?」

「ああ、雪草ですね。それが?」

「彼らは人魚ですよね。つまり下半身が魚だ。」

「まあ、そうですね。」

「どのようにして性行為を行うんだと思います?」

「ぶはっ」

「おやおや、汚いですね。」

「ストレートですね…。げほっ。…あー、しかし言われてみればそうですね。」

「そうでしょう?ずっと疑問に思っていたんですよね。わざわざ陸に出て交尾しているわけではないでしょうしね。」

「…表現が生々しいですね。ふむ、どうでしょうね…。確かに疑問だ。」

「今度ルイちゃんに聞いてみようかな。」

 

そうしてルイをますます怒らせ、関係修復の時が遠のいていくのは、そう遠くない未来のこと。

 

(06.11.5)

 

私が知りたいです。

 


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【ジュン×ルイ】

 

「ジュンくんのばかー!」

ビシィッ!

「いってぇ!」

うわああああぁぁんと泣き叫びながら、ルイは猛烈な勢いでどこかに行ってしまった。

「おい!しっぽで殴るなよ!せめてグーにしてくれよ!」

…喧嘩したとき尾で殴られることが、ジュンの最近の悩みだった。

「…すっげぇ痛いんだよな……。」

手の形どころか尾の形に赤くなった顔を押さえて、ジュンは呟いた。

 

(06.11.2)

 


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【ジュン×ルイ】(異世界ED後)

 

このふかいふかい青の底に、お姫さまと王子さまが住んでいるんだって。

ママが教えてくれたの。

人魚のお姫さまと王子さまはどんなにきれいなんだろう。

海の底にあるお城はどんなんなんだろう。

わたしは人間だから見にいけないのがとっても悲しい。

人魚だけお薬を使って陸にも海にも住めるんだって。いいなあ。

そのお話を聞いてから、わたしはずうっとその海の中の美しい二人のことをかんがえていました。

 

ある日海の見える丘で、転んだ私を一人のお姉ちゃんが助けてくれました。

亜麻色の柔らかな髪と海の色の瞳のお姉ちゃんでした。

このあたりで見たことないお姉ちゃんだったので、わたしがどこから来たのと聞くと、海を指差しました。

お姉ちゃんは人魚だったのです。

本当に尾じゃなくって足だったので、わたしはおどろいてしまいました。

とても人魚には見えなかったけれどとても綺麗なお姉ちゃんだったので、きっと人魚に違いないと私は思ったのです。

お姉ちゃんは海の中の色々なことを話してくれました。

海の中のお城や街のこと、友達のお魚のこと、お姉さんのこと。

王子さまとお姫さまが結婚して幸せに暮らしていることも話してくれました。

それはまるでおとぎ話のようで、もっともっとと話をねだるうちにあっという間に時間がたってしまって。

海がオレンジ色に染まり始めた頃、海からおーいと呼ぶ声がしました。

銀色の髪に紫の瞳の美しい人魚の男の人が海の中から手を振っていたのです。

お姉ちゃんはそれを見て、

「お迎えがきちゃったから帰るね。」

と言いました。

私が、また会える?と聞くと、お姉ちゃんは優しく微笑んで、

「ええ。いつかあなたにも海の中を見せてあげたいわ。」

そう言って、人魚の男の人と並んで海の波間に消えていきました。

 

わたしは丘を駆け下りながら、お母さんに何から話そうと思いました。

それから友達に。

…みんなは信じてくれないかもしれないけれど、わたしはずっと忘れないでいよう。

仲のよさそうな人魚のお姫さまと王子さまの話を。

 

(06.11.2)

 


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【純×瞳】(現代ED後)

 

いつもよりスピードが出ない。

そりゃあそうだ。人一人後ろにくっついているのだから。

「人魚のときみたいに速く泳げなくなっちゃった…!だから純くん、ちょっと背負って泳いで?」

とか言ったやつが、俺の首に手を回してくっついているからだ。

「…思ったより速くないなあ。」

はあ、本気で言っているあたりがすごいよ。…けどそんなとこも可愛いと思ってしまうあたり、俺も重症だ。

「俺がもともと早く泳げるからって、重りがくっつけば瞳が普通に泳ぐより遅いのは当たり前だろ?」

そう言うと、あ そっか、なんて一人で納得している。

分かったなら、早くどいて欲しい。

水着でいつまでもくっつかれていると、その、色々とよくない。

水着姿を見るたび、いや、水着でなくともことあるごとに人魚姿を思い出してしまってまずいことになりそうだ。

 

「んー、でももうちょっと一緒に泳ぎたい。」

泳いでるのは俺だけじゃねーか。

そんな風に思ったけれど、可愛い彼女のお願いを俺が断れるはずがなかった。

 

(06.11.2)

 


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【ジュン×ルイ】

 

「ねえねえ」

「ん?どうした?」

少し前を泳いでいたルイが振り返る。

水へ戻ってくると、ルイはくるくると回ったり、上へ下へと正に水を得た魚のようだ。

「陸より海のほうがいいと思うこと、一個見つけたよ。」

さっき陸にいたとき、二人で話したこと。

ソーマで疲れないとか、水がキラキラして綺麗だとか。

その続きらしい。

「へえ。なんだ?」

そういうとルイは目をキラキラさせて、ついっと近寄ってきた。

 

ちゅ。

 

頬に感じた柔らかな感触。瞬間頭が真っ白になって、たっぷり3秒たってから働きだした。

「身長差が関係ないってこと」

彼女も頬を赤く染めてそう言って、俺の手に指を絡めた。

 

(06.11.2)

 


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